公文の推薦図書の真価 | どの段階のお子さんにもトップレベルの読解力への道筋を示してくれます

公文

 今回は公文の推薦図書の特徴を紹介しております。その真価は「難易度の細分化」によって「初めての絵本からトップレベルまで」の道筋を誰にでも分かるよう示してくれている事にあります。

公文の推薦図書は難易度が細かく分かれている

 推薦図書に限らず、公文の教材の大きな特徴の1つが「難易度の細分化」です。幼児から大学教養課程レベルまで難易度が細かく分けられており、どの年齢の子供でも、理解度に応じ適切な難易度の教材から学習を始めていく事ができます。

 小学校低学年あたりの生徒が多いイメージのある公文ですが、この「難易度の細分化」という特徴のおかげで、就学前や中学生の子でも大きな効果を上げる事ができます。

 この特徴は推薦図書の選書にも表れています。

どの段階からでも読書を始められる

 公文の推薦図書の対象年齢は0歳から15歳です。0歳から2歳を一まとめにして、13段階に難易度が分かれています。

 学年・年齢はあくまで目安です。公文では学年や年齢ではなく理解度に応じて学習を進めていくので、推薦図書でも今の理解度に合わせた所から読書を始めていく事ができます。そして難易度に沿って読書を進めていけば、段階的に読解力を高めていく事ができる仕組みになっているというわけです。

大学受験やその先まで通用する力を身に付けられる

 すると当然「16歳以降はどうしたらいいの?」という疑問が湧いてくると思います。これに対する答えは「推薦図書を読み切ればもうほとんどの本は読めます」というものです。なぜなら推薦図書の最高レベルで挙げられている本は中学レベルをはるかに超えているからです。

 公文の国語教材でもグレードIの教材を終えると現代文はほとんど出てこなくなり、古文・漢文の読解が主になります。現代文の読解に必要な力は、公文式の場合はグレードIまでで全て身に付けるという方針という事です。実際に公文の推薦図書で最後に出てくるのはトルストイの「戦争と平和」で、これを読めれば他に読めない本はほとんどないと言えます。

 対象年齢は15歳までですが、読解力という意味では大学受験やその先までカバーしているのが公文の推薦図書です。

ほとんどの事が自力で勉強できるようになる

 十分な読解力が付けば、ほとんどどんな事でも自力で勉強できるようになります。

 例えばプログラミング。学校で習う科目に加わり、自身に経験がなければ、どう勉強したらいいか分からない部分です。しかしプログラミングではあらゆる情報が公式のドキュメントに記載されていますし、腕の良いプログラマー程公式のドキュメントを参照します。ちゃんと文章を読んで理解できれば、少なくとも試験で(一人で)プログラムを動かすという事は必ずできるようになります。

 大学での研究も、論文や参考書を読むというのが基本としてありますよね。論文は書店にある売れ筋の本のように、読みたくなる工夫なんてされていません。内容も専門的で難しいものです。しかし論文をたくさん読み込み、最低限の知識を得なければ研究のスタートラインにも立てません。逆に言えばほとんどの論文は公開されていますから、読解力さえあれば自ら必要な知識を手に入れられます。

 仕事ではドキュメントやマニュアルが残っているものは理解して当然、できて当然の世界ですよね。その上で明文化されていない部分や誰もやっていない部分に結果を残すための何かがあります。特に最近ではツールの充実とコロナ禍によるリモートワークの普及で、会話が大きく減り、ドキュメントやテキストによるコミュニケーションの比重は飛躍的に大きくなっています。

 学校の勉強が社会では役立たないというのはよく言われますが、学習が必要な機会というのは人生を通して何度もあります。そして自力で学習ができるという事は、人生において多くの選択肢を増やしてくれるでしょう。

では公文の推薦図書はどこで確認すればいいのか?

 まずは推薦図書の一覧表を確認しましょう。

くもんの推薦図書

 グレード別に推薦図書を確認する事ができます。多少見にくいですが、印刷して壁に貼り、読んだ本を塗りつぶしていくような使い方もできます。

年齢・学年別まとめ

 年齢別に推薦図書を確認したい場合は、下記に一覧をまとめさせて頂きました。

グレード・カテゴリ別まとめ

 また公文は推薦図書の特集ページをアマゾンで作成しております。こちらでは学年別の「グレード」と本の内容の「カテゴリ」に分けて本を検索する事が可能です。

▼グレード別▼

0歳・1歳・2歳グレード 5A
3歳グレード 4A
4歳グレード 3A
5歳グレード 2A
小学1年生グレード A
小学2年生グレード B
小学3年生グレード C
小学4年生グレード D
小学5年生グレード E
小学6年生グレード F
中学1年生グレード G
中学2年生グレード H
中学3年生グレード I

▼カテゴリ別▼

カテゴリ赤ちゃん絵本
カテゴリ定番よみきかせ
カテゴリ知識の本(理科・社会)
カテゴリナンセンス・ユーモア
カテゴリロングセラー
カテゴリ家族・生活・友達
カテゴリ動物
カテゴリ歴史・伝記
カテゴリぼうけん
カテゴリ詩・ことば・うた
カテゴリ日本の名作
カテゴリ世界の名作

絵本まとめ

 推薦図書は買ってしまって家の本棚に並べられれば一番です。購入すれば本棚に並べておけるので、子供が本を読むきっかけを格段に増やせるからです。しかし図書館へ通う手間をかけられたり、子供が推薦図書の読破に積極的だったりすれば、本を借りる事で出費を抑えられます。各家庭の事情に合わせ、できる範囲で子供に読書のきっかけを与えてあげましょう。

子供がやりたい事をできるようになる

 子供のやりたい事をやらせてあげる。これは子育てにおける一つの基本であり、また理想だと思います。これを叶えるために、多くの人が寛容である事やお金を十分に稼ぐ事を重視します。

 しかし我が身を振り返った時に、やりたい事を諦める理由が「親の許可」だったという人はどれだけいるでしょうか? 親のせいで夢を断念するより手前で、そもそも夢を叶えるための実力が足りなかったという場合の方が多くあるのではないでしょうか。

 ずっと続けてきたスポーツや音楽を辞める理由は、多くが上のレベルでは通用しないと自ら悟るか、これ以上続けるより受験に専念した方がいいと親が判断したからです。推薦で名門校や実業団からの誘いがあったにも関わらず、親の問題で諦めるという場合はレアケースでしょう。もちろん親の理解も資金力も重要な要素ですが、優先度としてより高いのは子供自身の能力を高めてあげる事です。

 そして読解力というのは非常に汎用的な能力です。どんな分野を学ぶ時にも、本や論文、ドキュメントを読めるという事は必須になってきます。読解力の向上には時間がかかりますが、確実に役に立つという点で、教育によって与えるには費用対効果が非常に高い能力だと言えるでしょう。

QooQ