公文国語7Aはどんな教材? 「文字」という概念と出会う教材です

教材 公文 国語

7Aはどんな教材なの?

 公文の国語の7Aは幼児期に始める教材です。算数は6Aから、英語は3Aから始まりますから、まだ英語や算数を始められない小さなお子さんが国語の7Aや8Aから学習を始めるという位置づけになってきます。

 次に公文式国語教材の一覧の説明を見てみましょう。

 「ひらがなことば」をことばとして言う学習を通して、ことば単位の文字意識を高めます。a面の記憶をたよりに、b面で「文字を見てひらがなことばを言う」学習により、記憶力を高めます。身近な名詞を中心に語彙を増やします。

参照:公文式国語教材の一覧

 小さい頃には子供は文字を認識していません。親との会話から音と物を結びつけて認識しようとしています。公文国語の7A教材ではそこから一歩進んで、物や音と文字を結びつけるトレーニングが行われます。

 プリントのイメージは下記の図のようなものになります。フラッシュカードに近い形かもしれません。

公文国語7Aイメージ


どのくらいの時期で勉強する教材なの?

 まずは公文の教材の進度表を確認しましょう。

公文進度表

 多くの場合は3歳や4歳の段階で、入会時に習う教材です。

 7Aでは「物や音と文字を結びつける」段階だと説明しました。そのため7Aの教材を学ぶ子は、ある程度「物と音」が結びついていないと教材が理解できません。「りんご」と大人が言ったら、ある程度「りんご」が何か分かる必要があるというわけです。

 つまりは言葉が出てきた頃が7Aの教材を始める時期という事です。

 そして多くの教室の場合、公文を始められる最小年齢は3歳です。2歳までは赤ちゃん向けの「Baby Kumon」があるからです。3歳には言葉が少しずつ出始めているお子さんも多いもの。そのため公文を小さい時から始めようという家庭では、7Aをスタート地点に公文を始めるお子さんが多いのです。

攻略のポイントは?

 この頃の教材では親と一緒にプリントの単語を音読していく形になります。だから子供にとっては絵本とそこまで変わらず、大きな負担がかかる場合は少ないでしょう。

 むしろこの時期にストレスを感じるとすれば親です。

 公文では毎日宿題をこなします。子供の意欲や進度によって1日にこなすプリントの枚数を増減させる事はありますが、毎日自宅で学習を行うというのが公文の基本です。しかし3歳や4歳のお子さんが自主的に毎日公文をやろうとする事はありません。毎日少しずつ学習を進めていくには、親が毎日声をかけていく必要があります。

 しかし公文がなくても、子育ての中でイライラしてしまう場面はあるものです。バタバタしていたら20時を過ぎていた。明日は公文の教室へ行く日だから宿題を終わらせなきゃいけない。慌てて公文をやろうと子供に言っているのに全然公文を始めてくれない。こういう状況になってしまうと、どうしても子供に公文をやるようプレッシャーをかけてしまいます。このプレッシャーが積み重なると、子供は「公文の話になると親が怒る」と認識してしまい、自然と公文を嫌がるようになってしまいます。

 またのんびりした子だと、ここから全く先へ進めない場合というのもあります。

 公文では教材ごとに「何分でできたら次の教材へ進む」という基準が決められています。しかし小さい子供の中にはそもそも速く問題を解こうと思っていない子も多いです。だから延々と7A付近の教材をクリアできないまま、同じ教材を繰り返すのに飽きてしまう場合があります。

 これに関しては親が子供を急かしてもストレスになるだけです。教室の先生が何か子供に働きかける引き出しを持ってなさそうであれば、その段階で公文を続けても良い結果は得られません。一度退会し、もう少し子供が大きくなってから再開を検討する方がいいでしょう。

公文7Aを終えた事でどんな変化が見られたか

 公文国語の7Aを終えた事で見られた変化を挙げていきます。

 最も顕著だったのは言葉というものを認識した事でしょう。

 これまでも絵本は読んでいましたし、あいうえお表を目にする事もありました。しかし文字が目に入っている様子はあまりなかったです。あいうえお表のイラストを見て「アイス! いちご!」と口にする事ができても、「あ」や「い」の字に反応する事はありませんでした。

 公文国語の7Aでは文字付きのイラストと、文字のみのページを交互に読みます。そのため文字の方にも子供の意識が向かいます。たしかに絵本のように絵と文章が並んでいれば、幼児の目が絵の方に向くのは当然でしょう。文字というものに注意を惹くきっかけを公文が作ってくれたように思います。

 文字を認識してくると、まず読みたがる絵本が変わりました。絵が魅力的な本から、文字を題材とするような本へと興味が移ってきたのです。それに伴い「あから始まる単語」のようなジャンルの絵本も読めるようになり、例えば「あくび」のような、日常生活で自然と目にするのは意外と難しい単語も目にする機会を作れるようになってきました。

 絵や音の世界から、文字の世界に子供を連れてくるのはなかなか難しいと感じていましたが、公文はわずか一ヶ月で子供の着目する部分を変えてくれました。さすがは公文だというのが今の所の感想です。

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