【体験談】公文を始めて1年。公文は幼児教育の基軸として大きな役割を果たしています

公文 幼児

 子供が公文を始めて1年間が経過しました。3歳から学習を始め、4歳になった所です。

 今回は公文を1年間続けてきた結果を解説します。幼少期から公文を始めるとどのような変化があるのか、その一例として参考にして頂ければと思います。

1年間で公文はここまで進みました

 公文を開始して1年間で、各教科はここまで進みました。

教科進度
国語7A→4A
算数6A→4A
ズンズンZⅠ→ZⅢ

 公文の教材は基本的に「1学年=アルファベット1つ」です。未就学児については一概には言えない部分もありますが、4Aは年少レベルの教材だと考えられます。公文は簡単だと感じられるレベルから学習を始めますから、7Aや6Aから始め、一旦学年相応のレベルまで追いつけたと言えます。これくらいであれば、まずは順調な滑り出しだと考えていい進み具合でしょう。

公文を1年間続けて伸びた力

 公文を1年間続ける事で、目に見えて伸びたのは下記の3つの力だと思います。

「書く力」が大きく伸びました

 最も強く感じたのは「書く力」の向上です。これは文字通り鉛筆で線を引く「運筆」の能力の事を指します。

 幼児期の子供にとって、公文の学習を進めるボトルネックは知能よりも運筆である事が多いです。小さい時には腕と手首の骨がまだ完全にくっついておらず、身体的な問題で真っ直ぐな線を引く事が難しいためです。

 4歳頃になれば塗り絵はできるお子さんが多いと思いますが、数字や文字を書くのはもう一段高度な運筆が求められます。しかしプリントでの学習を進めるためには書く力が欠かせません。

 そこで「ズンズン」ではこれでもかと運筆を練習します。1年間の最後の方にはようやくZⅢが出てきましたが、ほぼ1年間ずっとZⅠとZⅡを繰り返しやっていました。そしてある程度運筆の能力が付いてきた所で、ようやく数字・文字を書く教材へと進む事ができるようになりました。

 今はどうにかひらがなをなぞって書けるようになってきました。これは明確に訓練の賜物だと感じています。

語彙の幅が広くなりました

 語彙の幅が広がったという事も感じます。

 公文を抜きにしても、3歳では語彙が大きく広がります。会話が成り立つようになり、ママのようにどんどん話すお子さんもよく見かけます。私の子供も言葉が出るのが早い方ではありませんでしたが、かなり会話ができるようになってきました。

 公文ではこうした日常会話の中では出てきにくい語彙へ触れる事ができます。

 具体的には現代の日常生活では意外と出会わない自然や動植物に関する語彙の事です。例えば「たんぼ・かかし・いね・たけやぶ」と言った単語は、語彙のレベルとしては高いものではありませんが、実際に目にする機会はあまりないでしょう。「つりばり・きりかぶ・やまみち」なんかも簡単な単語ですが、実際に山登りや釣りを一緒にしなければ、日常会話では意外と口にしない言葉だと思います。

 こうした単語を普段は使わなくても、子供に「普段は使わない単語」の存在を認知してもらう事はできます。こうした子供にとっては耳慣れない単語が公文に出てきてから、未知の単語に対するアンテナが高くなってくれました。

 公文は経験に頼らない形で、語彙の幅を広げるお手伝いをしてくれます。

100までの数字に慣れる事ができました

 数を数えるという事への慣れも強く感じました。

 4歳になる頃には、多かれ少なかれ数を数えられるようになっているお子さんが多いと思います。また数えるという行為は日常生活の中にも取り入れやすいので、公文を抜きにしてもある程度は成長と共に身に付けやすい力です。

 しかし公文をやっていると、数を数える機会というのは段違いに増えます。

 進み具合にもよりますが、算数の宿題は日にプリント5枚が出ます。プリントの表と裏を合わせると、大体日に10回以上は数を数える機会があるんですね。1週間あれば100回はいろんな方法で数を数える事になります。

 そのくらいなら親の働きかけで頑張れる人もいるかもしれませんが、公文をやっているお子さんも、公文以外で一切数を数えないわけではありません。むしろ公文で数を数えるのが得意になっていますから、積極的にいろんなものの数を数えようとしてくれます。

 さらに公文では数字盤というものが推奨されます。1から100までのマグネットを数字の表に貼っていくおもちゃで、これも4歳になる頃には全てのマスにマグネットを貼れるようになっていました。

 数を数える経験が圧倒的に積み重なり、日常生活の中でも数字に強いなと思う機会が多く出てきました。

公文を続ける上で予想とは違っていた所

 子供にとって多くのメリットを与えてくれた公文でしたが、親としては予想と違っていた部分もありました。

同じ所の繰り返しにじれったさを感じました

 これは公文を習わせる多くの親が、年齢を問わず気にする所でしょう。同じ所の繰り返しが思ったよりも多いのです。

 私の子供の場合は5Aの中盤が非常に長く感じました。10ヶ月程度かかったと思います。書く力がボトルネックになっていたのです。ひらがなにしろ数字にしろ、最低限の書く力が備わっていなければ、正しく文字を書く事はできません。

 こうした基本的な力を身に付けるにはどうしても時間がかかります。公文という教材の特性からもある程度覚悟はしていましたが、それでも同じ所の繰り返しは予想以上に長いと感じました。

英語の学習は始まりませんでした

 当初から公文の3教科を習わせるつもりだったのですが、英語の学習は4歳のうちには始まりませんでした。

 これは英語の教材が3Aから始まる事に起因します。先生からは「国語が3Aに達した時点で英語の学習を始めましょう」という話があり、これはどこでも変わらない部分かと思います。現時点では国語は4Aのため、まだ英語の学習は始まっていません。

自分が忙しい時の宿題が大変でした

 これは特に未就学児の家で顕著だと思いますが、宿題をしてもらうためには親の労力を割く必要があります。公文は自学自習を旨とする学習塾のため、お子さんが自学自習をできない段階では、親が面倒を見る必要があるためです。

 公文を習わせる以上はこの点を覚悟していました。しかし平時は問題がなくても、仕事が忙しい時期はこの労力が負担になりました。

 ここは家族の中でどれだけ負担を分散できるかという点が重要でした。基本的には自分が公文の面倒を見つつ、負担感がある時は分担をお願いする事で大変な時期を乗り切れています。

 公文には「自宅学習」と「送り迎え」という2つの親の負担があります。この2つの負担を夫婦や祖父母と分け合う事で、お互いに当事者意識を持ちながら負担を分担できるようになるかもしれません。

親の苦労が報われたと思った瞬間

 ここまでをまとめると「子供の成長に繋がったが、親はそれなりに苦労した」という内容になると思います。しかし苦労する一方では長続きしません。そこで苦労が報われたと感じたタイミングも紹介したいと思います。

基礎の積み重ねが実るタイミングがありました

 同じ所の繰り返しになる時期があったと説明しました。運筆が文字を書けるレベルに達するまで、ひたすら運筆の前の段階を繰り返す時期が続いたのです。しかし誕生日付近で長いトンネルを超え、教材が前に進みだしてきました。

 教材が進むと、子供の成長を分かりやすい形で実感できます。これは苦労が報われたと思わせてくれました。

 そして先の教材の内容を見ると、たしかに運筆の能力がなければ進みようのなかった事もよく分かりました。ひらがなというのは思ったよりも複雑な形をしているものです。直線や曲線をある程度正確に書けなければ、判読できる形の文字を書く事はできなかったでしょう。

 親の方は気持ちばかりが焦りすぎますが、先生と子供はより正確に現状を見据え、必要な努力を積み重ねてくれています。これを実感できたのは、今後の教育を考える上でも一つの指針にできるような経験でした。

宿題をする習慣が身に付きました

 公文を続けているうちに、学習習慣が付きました。これは非常に大きな成果なのではないかと思います。

 家の場合は寝る前が公文のタイミングです。寝る前のもっと遊びたいという気持ちが、公文へ向かうようになりました。このままではお父さんとお母さんが寝てしまうから、公文をやるといって起こさないと...という気持ちで、公文をやろうとしてくれるのです。

 食後や風呂上がり、帰宅直後など、様々なタイミングを試しましたが、寝る前が今はベストな形です。これは生活スタイルやお子さんの性格によって変わる部分ですが、ストレスなく公文へ取り組めるタイミングを探す事が重要なのだと思います。

 習慣になってしまえば、親のストレスも大きく減ります。勉強へ積極的な子供の姿勢を見るのは、学力そのものの伸びよりも、公文の効果というものを感じさせてくれました。

公文は3歳からの幼児教育の基軸になっています

 3歳から始められる習い事の中でも、公文は圧倒的に家で取り組む時間が長いものだと思います。他にもピアノと幼児教室を習ってもらっていますが、自宅での学習はあまり求められません。公文だけが毎日の宿題を必要としています。

 それだけにコストもリターンも大きく、公文は幼児教育の基軸になっていると言っても過言ではないでしょう。

 子供の年齢が小さい程、親が教育に関与する割合は大きくなります。しかし幼児期の教育として何をしてもらうべきか、その答えを見つけるのは簡単ではありません。私の家の選択肢に公文が含まれていた事は、大きな幸運だったのだろうと今では思っています。

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