公文ズンズンの効果をレビュー! 運筆が上手くなるだけじゃありません

教材 公文 幼児

 子供が公文を始めてからもうすぐ1ヶ月です。最初は公文国語と「ズンズン」から始まり、途中から算数も始まっています。

 そして今回初めてズンズンの教材がZⅠからZⅡへと進みました。ZⅠで身に付いた力やかかった期間などを説明していきます。

そもそも「ズンズン」って何?

 公文で有名なのは国語・算数・英語ですが、その他にもいくつか教科を取り扱っています。独語や仏語も学習できますし、書写なんかも取り扱っている教室があるみたいです。

 そして「ズンズン」は幼児のための、運筆を鍛える教材です。

 公文ではいずれプリントで計算や読解の反復練習を積んでいきますが、幼児はそもそもまだ鉛筆で文字を書く事ができません。文字を書けなければ教材を進める事もできませんから、鉛筆で線を引く練習をする必要があります。「ズンズン」は本格的に英数国の勉強を始める下準備というわけですね。

ズンズンをやる意味ってあるの?

 鉛筆で線を引く事は、ほとんどの人には難しくありません。わざわざ習わせる程の事なのかというのは当然の疑問でしょうし、公文をやっていない人だけではなく、やっている人でもここに疑問を持つ人は多くいるようです。ズンズンをやらせる徒労感をきっかけに、公文を辞めようか迷う所まで行く人も多くいるくらいです。

 しかし速く正確に書くという事がボトルネックになってしまうケースはあります。授業でノートを取る時に、丁寧に文字を書きすぎて板書が追いつかないという人は時々いますし、頭の回転が速い子であれば、思考の速度に鉛筆が追いつかず、判読できない文字を書いてしまうケースは東大に行くような子ではあるあるです。特に公文では基本的な事を速く正確にできる事を重視しますから、ちゃんとした運筆というのは意外と必要性の高い能力になります。

 運筆は本当に基礎の基礎なので、運筆がボトルネックになっている場合でも、運筆を練習し直そうという風に言える大人はほとんどいません。もっと他の所に原因を求めるか、放置するケースがほとんどでしょう。

 子供の方も慣れ親しんだ鉛筆の握り方や線の引き方を直すのは相当ストレスのかかる作業になります。だからこそ鉛筆を持ち始めた時に運筆を鍛えられるというのは意義のある事だと思っています。

ズンズンZⅠとZⅡの違いは?

 ズンズンの教材はZⅠ・ZⅡ・ZⅢの3種類があります。では今回進んだZⅠとZⅡではどのような違いがあるのでしょうか。

 公文では一つのアルファベットの中に100枚のプリントがあり、その中でも難易度が変わっていきます。そのため一概には言い切れませんが、ZⅠとZⅡの教材は概ね下記のような違いがあります。

公文ズンズンZⅠとZⅡの教材イメージ

 最大の違いは「ZⅠは直線、ZⅡは曲線」という事でしょう。ZⅠでは真っすぐの線を引くために、色を塗る所から始まり、徐々にカクカクした線を引く形が増えてきました。

 しかしZⅡに入ったタイミングで初めて曲線が出てきます。ひらがなには多くの曲線が含まれますから、曲線を引けるようになるというのはひらがなを書く第一歩と言えるでしょう。

 これは公文全般に言える事ですが、プリントで新しい内容が出てくると「おおっ」と思わされます。同じ事を何度も何度も公文では繰り返すので、内容が変わるというのは他の学習教材以上に新鮮な驚きを与えてくれます。だから初めてZⅡのプリントをもらった時には「曲線だ!」と夫婦で盛り上がる事ができました。

どのくらいの期間でズンズンZⅠからZⅡに進めたの?

 子供の場合は公文を始めてから1ヶ月程度。2歳11ヶ月で初めてZⅡのプリントをもらいました。

 ただ、この1ヶ月という期間の長短を評価する事に意味はないと思います。たぶんZⅠへ戻る事もあるでしょうし、英数国と違って先取り学習がどんどんできても意味のある教材ではありません。別にここで1年足踏みしようが、1週間で進もうが、そこには大した意味がありません。あくまで一つの目安として捉えて下さい。

ズンズンZⅠを終えて子供に見られた変化は?

 ではズンズンZⅠを終えた事で、子供にはどんな変化があったのでしょう。

直線が引けるようになってきた

 まず直線がかなり引けるようになってきました。

 公文の教材内ではもちろんですが、絵を描く時なんかも時々真っ直ぐな線を引いてくれています。元々絵を描く時は同じ所をぐるぐる塗っていたのですが、線が引けるようになると絵にも少し趣が出てきますね。

車のおもちゃでの遊び方が上手になった

 また意外な副産物として、車のおもちゃでの遊び方が変わりました。

 今までも車のおもちゃを走らせて遊んではいて、坂で車を走らせたり、並べたりして遊んでいました。ところがズンズンを進めていくにつれて、その走らせ方が変わってきたんですね。鉛筆で線を引くように、車を「ぶうううん...」と長い距離走らせるようになってきました。

 ズンズンの教材ではスタートからゴールまで線を引きます。子供にそれを理解してもらうために、こちらが「スーッ、ピタッ」と鉛筆の動きを擬音で言ってあげていました。同じように、車も「どこかからどこかまで動かす」遊びをしてくれるようになってきました。

タブレットで今までできなかった操作をするようになった

 時々タブレットも子供が触るのですが、その際の動きも変わってきました。スマホのホーム画面のアプリを動かす時に、アプリを長押しして、スライドして、指を離すと思います。この動作を子供はできなかったんですね。ただ「タップする」とか「スライドする」とか単体のアクションであればできても、「長押ししてスライドして指を離す」という連続性のある動きはまだできなかったんです。

 しかしズンズンには「スタート地点に鉛筆を置き、ゴールまで線を引き、鉛筆を紙から離す」という連続性のある動作があります。このおかげでタブレットでも近い動作ができるようになりました。意外な所に子供の変化というのは現れるものです。

子供が「ワーキングメモリ」を使うようになっている

 もちろん車で上手に遊ぶ事や、タブレットを上手に操作する事がメリットだという話ではありません。連続した動作を行えるという事が重要なのです。連続した動作を行うためには、1つ目の動作をしながら、2つ目や3つ目の手順をワーキングメモリに入れておく必要があります。

 仕事でも同じですね。上司から指示を受けたり、後輩の質問に答える度に、今書いていたメールの中身や、今日の会議の開始時間を忘れていたのでは仕事になりません。複数のやるべき事を同時に頭に入れておく。人生でずっと使い続ける能力の基礎の基礎が、子供に初めて芽生えたのがズンズンだった。これは予想外でしたが、非常に歓迎すべき事実だと思います。

まとめ

 今回は公文の教材「ズンズン」がZⅠからZⅡへ進んだ事で、ここまで感じた効果を振り返ってきました。運筆というのは基礎の基礎で、改めて重視する機会というのはほとんどないのですが、この点に着目してみると子供への効果は思った以上に大きい事が分かります。

 まだまだ公文から得られるものはたくさんあると感じており、これからも子供が公文を続けていけるようサポートしていきたいです。 

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