公文国語はいつから始める? 3歳から始めてしまっていいと思います

公文 国語 幼児

 公文の国語はいつから始めるべきでしょうか。幼児期から高校生、あるいは大人になっても公文は始められるだけに、適切な時期というのを見つけるのは難しいと言えるでしょう。

 今回は公文の国語を始めるのに適切な時期を検討していこうと思います。

公文国語をいつから始めるか迷う理由

 他の習い事や塾と比べ、公文をいつから始めるべきか迷う理由ははっきりしています。

締切のある目標がない

 受験塾を考えてみましょう。塾に通う目的は、当然受験で良い結果を出す事です。ですから塾に通い始める時期も、当然受験の日から逆算して検討する事になります。高校受験や大学受験であれば、多くは受験を意識しだす二年生の終盤。中学受験であれば四年生頃が入塾のタイミングになる場合が多いでしょう。もっと早くから入塾し、アドバンテージを得ようという人もいるでしょう。どちらにせよゴールから逆算して戦略を立てるので、いつから始めるべきかという疑問にはわりとスムーズに答えを出す事ができます。

 多くの習い事も同様でしょう。その習い事の分野で結果を出してほしいのであれば、スポーツであれ音楽であれ、可能な限り早くから習い事を始めた方がいい場合がほとんどです。子供の方からやってみたい事を言ってきたなら始め時に迷いようがありませんし、ちょっと身体を動かしてきてほしいというような類の動機であれば、そこまで真剣に習い事を始める時期に迷う必要もありません。

 ただし公文は違います。

 公文の学習において目標がないと言いたいわけではありません。むしろ公文は今どの学年のどのあたりを学習しているかプリントの番号で分かるようになっていますし、進度に応じてトロフィーをもらったり、自分の全国順位が分かったりと、目標にできる多くの要素はあります。

 しかし公文の学習は、基本的に各々のペースで進められます。受験のような日付の決まったイベントはありません。同年代であっても、足し算引き算を学習している子と、因数分解を学習している子が当たり前に存在するシステムですから、競争意識も芽生えようがありません。競争がなければ「他の人に先んじて何歳までに開始しよう」という考え方も生まれません。

 公文をいつから始めるのか、決める手がかりは間違いなく少ないでしょう。

緊急性の高い教科ではない

 さらに他の科目と比べても、国語を始めるきっかけというのは少ないです。

 英語であれば学校での授業が始まる前後や、英検取得を意識したあたりが開始のきっかけになるでしょう。算数であれば計算力というのは小学生の低学年あたりで気になってくる所ですから、計算力アップを目的に公文を始めるという事が考えられます。

 しかし国語力の不足というのは目に見えにくい所です。もしお子さんが国語を苦手としていても、真っ先に原因として思い浮かぶのは恐らく漢字でしょう。日常的に日本語で会話をしているわけですから、読解力の不足というのを疑うタイミングというのはなかなかありません。そして漢字を覚えてもらおうと思った時、公文国語を思い浮かべる人は少ないのではないかと思います。それよりも漢字ドリルや漢検での対策の方が即効性が高いからです。

 国語力の不足というのは、長い目で見た時全ての教科へ悪影響を及ぼします。重要性は間違いなく高い教科です。しかし緊急性という観点で見た時、今すぐに国語力を上げないと大変な事になるという状況は、英語や算数と比べれば訪れにくいものです。

 外的な要因から開始時期を決めるにはきっかけがなさすぎる

 多くの物事を始めるにはきっかけが必要です。自分が太っていると感じていないのにダイエットを開始するのは難しいですし、周りが遊んでいる中で受験勉強を開始する気にはなれません。物事を開始するには多くのエネルギーが必要なのです。しかし公文の国語という所に限って言うと、そうした強烈なきっかけはいつまで経っても訪れないものなのではないかと思います。

なぜ公文には「始めるきっかけ」がないのか?

 公文を始めるきっかけが弱いように感じられる理由は、その創設の経緯にあります。

 小学2年生の毅(たけし)少年のポケットから出てきた答案用紙を見た母親が、算数は得意なほうだと思っていたわが子にしては、あまりよくない点数がついていたのを心配し、当時高校の数学教師をしていた夫、公文 公に相談したのです。

参照:公文公式

 公文式は明確な目的をクリアするためにできたものではありません。むしろ母親の漠然とした心配をきっかけに、自習によって基礎力を身に付けさせようという所から生まれた教材なのです。ですから現代社会において受験をクリアするとか、その他の差し迫った課題を解決すると言った形式を公文は取っていません。

 それでも算数は「母親の心配」という一つのきっかけから始まりました。しかし国語に至っては、その心配という要素さえも含まれていません。公文式の算数教室に効果が出たから、その学習方法を他の教科にも展開してみようという所で公文国語は生まれたのです。

 始めるきっかけが見つからないというのも経緯を見れば納得のいく話です。

ではどのように公文国語の開始時期を決めるか?

 外部からのきっかけが期待できないのであれば、自ら主体的に始める時期を判断しなければなりません。

 ではどのように始める時期を決めればいいでしょうか? 正解は一つではありませんが、参考になる考え方があります。

いつから学習を開始できるか

 まずはそもそも「いつから公文を始められるか」という見方です。

 公文は対象年齢が非常に広い学習塾ですが、さすがに0歳から公文国語を始める事はできません。0歳から2歳の間はBaby Kumonという赤ちゃん向けのプログラムが用意されています。ただしBaby Kumonは通常の公文と異なり、国語・算数・英語という教科別の学習を行いません。

 公文国語を学習できるようになるのは3歳からです。3歳からプリントの問題を解くというのは想像の付きにくい部分があるかもしれませんが、公文では就学前の子供用にも8Aから2Aまで7種類の教材を用意してくれています。文字が読めなかったり鉛筆が持てなかったりしても、発達の段階に合わせた教材があります。特段成長の早いお子さんでなくても、3歳から公文を始める事自体は可能です。

どういう時期に学習を進めやすいか

 もう一つ別の見方をしましょう。早ければ3歳から公文は始められますが、遅ければそれこそ大人になってからも学習を始められます。非常に広い対象年齢の中で、どの時期が公文の学習に向いているのでしょうか。

 余裕のある時期だというのが私の考え方です。

 ここまでで述べてきた通り、公文国語は重要性が高くても、緊急性の高くなる場面というのがあまり存在しません。人生の中で「今は公文国語に集中しよう」という場面はまず訪れないと考えていいでしょう。

 しかし公文では自宅学習で毎日何枚ものプリントを解かなければなりませんし、週に二回は教室へ通って学習をします。最終教材まで進むには五年、十年という期間が必要ですし、塾代も月8000円程度と、決して安いと言い切れる値段ではありません。

 すると余裕のない時期が来た時に、真っ先に後回しにされやすいのが公文国語なのです。

学年が上がる程に余裕はなくなっていく

 ではお子さんの人生において余裕のない時期はいつでしょうか? 真っ先に浮かぶのは受験前でしょう。受験前であれば勉強の優先度はたしかに上がりますが、公文では受験のための学習を行いません。実際に幼少期から公文を開始していたお子さんが最も公文を辞めやすい時期は、中学受験塾への入塾時です。

 あるいは部活動もそうです。特に運動部へ所属すれば、公文どころか、学校の勉強と部活の両立ですら危うくなってきます。部活動が本格的に始まるのは中学校からです。中学以降で公文を継続できるのはかなり珍しいケースになってきます。

 学年が後になる程、受験や部活と言った負担は増えやすいでしょう。そうなるとお子さんは「年齢が小さい程負担が少ない」と言ってしまって概ね間違いないでしょう。

 もちろん余裕がある方がいいのはお子さんだけではありません。親側にも当てはまります。親にとっては子供が小さい時程負担が大きく、お子さんの自立の度合いに従って精神的・肉体的な負担は減る傾向にあります。特に幼児期はいっぱいいっぱいになって、習い事どころじゃないという親の方もたくさんいるでしょう。

 しかしあくまでお子さんにとって学習に適した時期という点で見ると、これは早ければ早い程良いという事が言えると思います。

可能な限り早くからの開始が効果的です

 今回は公文国語をいつから始めるのかというポイントを見てきました。公文国語を始めるきっかけはなかなかありませんが、読解力の向上というものの重要度は非常に高いものです。習得に時間がかかるからこそ、他の緊急度の高い様々なイベントが舞い込んでくる前の段階で学習を始め、しっかりした基礎を身に付けるのが重要だと言えるでしょう。


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