公文算数Bは何年生向けの教材? 公文の筆算には「習うより慣れろ」精神が有効です

教材 公文 算数

公文算数Bは何歳でやる教材?

 まずは公文全体の進度表を確認しましょう。

公文進度表

公文算数Bは7歳相当のレベルの教材です。

A教材以降では、アルファベットが1つ進むと学年も1つ上がるような作りになっています。算数では図形問題や文章題を扱わず、多少は学年とアルファベットで乖離が出る部分もありますが、基本的にはアルファベットと学年が対応していると考えていいでしょう。

公文算数Bはどんな教材なの?

 公文算数Bの教材のねらいは下記です。

A教材までのたし算・ひき算の力をもとに、たし算・ひき算の筆算の力をつけ、C教材へ進める力をつけます。

 筆算が登場します。公文の算数は一つの教材で一つの課題をクリアしていくような構成になっている事が多いですが、ここでも筆算という明確な課題が与えられています。

 さらに細かく教材を見ていきましょう。算数Bは200枚のプリントで構成されますが、その内容は大きく下記のように分けられています。

教材番号 内容
1~10 たし算(Aの復習)
11-40 和100までの足し算
41-70 2桁の足し算
71-100 3桁の足し算
101-120 ひき算(Aの復習)
121-150 2桁の引き算
151-160 2桁の足し算・引き算
171-200 3桁の足し算

 前半は足し算、後半は引き算を扱います。筆算を扱うようになった事で2桁・3桁の計算も扱われるようになってきました。

公文算数Bの攻略のポイントは?

 筆算になる事でこれまでの足し算・引き算と変わるのは数字の大きさと繰り上がり・繰り下がりです。それぞれにどう対応するかが攻略の難易度を変えます。

数字の大きさには理解よりも練習で対応するよう割り切る

 筆算は元々、桁数の大きな数字を計算するための技術です。数字が大きくなる程に、具体的なイメージを持つのは難しくなっていきますが、筆算というテクニックを使う事で、大きな数字の計算が可能になります。

 これを理屈で捉えようとすると、理解が難しくなります。この教材を学ぶ年齢のお子さんが抽象的な概念を理解する事は難しいと思いますし、3桁の数字を具体的にイメージする事も大変難しいでしょう。例えば359個のリンゴを思い浮かべてと言われても、実際に359個のリンゴをイメージするのは無理なのではないでしょうか。

 原理原則を理解する事はもちろん大切なのですが、それはもっと先の学年で初めて可能になる事です。この段階ではシンプルにテクニックを身につける事を重視していいと思います。

公文では筆算を暗算で解く

 次に繰り上がり・繰り下がりです。

 公文の筆算のやり方は特徴的です。

 通常のやり方では、繰り上がり・繰り下がりの数をメモします。例えば足し算で1の位の合計が10以上なら、10の位の所に「1」と書くのが基本の筆算のやり方です。

 しかし公文ではメモをせず、暗算で筆算を解きます。足し算・引き算だけではなく、この先で出てくる掛け算・割り算でも同じです。暗算だと筆算を解く速度そのものも上がりますし、繰り上がり・繰り下がりの数を覚えておかなければならない分、基本の足し算・引き算が楽々できる状態でなければ先に進めません。

 公文の算数を学習している人は計算が速いというのはよく言われる事ですが、こうした部分が理由です。応用的な内容を扱いませんが、基本となる部分については高いレベルで習得できるのです。

公文特有の筆算の解き方に先に慣れてしまうべき

 そこでポイントになってくるのが、先に公文の筆算の解き方に慣れてしまう事です。

 通常の解き方と公文の解き方、どちらが優れているかという議論は置いておくとしても、公文の解き方の方が難しい事には異論がないと思います。

 簡単なやり方と難しいやり方があるなら、先に難しい方へ慣れるべきです。難しいやり方ができれば、簡単なやり方に合わせる事は簡単にできるためです。簡単なやり方に慣れてしまえば、難しいやり方を習得するコストは依然高いままですし、わざわざ難しいやり方を習得する意味も見出しにくくなります。

 では先に公文の解き方へ慣れるために、どのような手が打てるでしょうか?

 最善の方法は、学校で筆算を習う前に、公文でB教材を学んでしまう事でしょう。就学前から公文の算数を始めてしまえば、学校で筆算を学ぶ頃には十分B教材に到達する事ができます。お子さんの学習速度に介入する事は難しいですが、公文を習い始める時期を早める事はできます。公文を早く開始し、早く公文の筆算を学んでしまうというのが一つの良い方法でしょう。

 学校と同時、もしくは学校で先に筆算を習った場合は、お子さんへの態度に気をつける事ができます。学校で習うやり方と公文で習うやり方が違うと言われた時、どちらかのやり方がおかしいという態度を取ってしまうと、お子さんは疑問や不満を持った状態で学習を進める事になってしまいます。

 公文のやり方を事前に知っておき、心の準備をしておく事で、余計な不安を与える事なくお子さんの疑問に答える事ができるでしょう。

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