公文算数Aは何年生向けの教材? 引き算の開始による自信喪失を防ぎましょう

教材 公文 算数

公文算数Aは何歳でやる教材?

 まずは公文全体の進度表を確認しましょう。

公文進度表

 公文算数Aは小1相当のレベルの教材です。

 A教材以降では、アルファベットが1つ進むと学年も1つ上がるような作りになっています。算数では図形問題や文章題を扱わず、多少は学年とアルファベットで乖離が出る部分もありますが、基本的にはアルファベットと学年が対応していると考えていいでしょう。

公文算数Aはどんな教材なの?

 公文算数Aの教材のねらいは下記です。

2A教材までに身につけた基本的なたし算の力をもとに、たし算・ひき算の暗算力を高め、B教材の筆算へ進む力をつけます。

 大きな特徴としては引き算が登場する事です。

 さらに細かく教材を見ていきましょう。算数Aは200枚のプリントで構成されますが、その内容は大きく下記のように分けられています。

教材番号 内容
1~10 たしざんの1(2Aの復習)
11~20 たしざんの2(たして12まで)
21~30 たしざんの3(たして15まで)
31~40 たしざんの4(たして18まで)
41~50 たしざんの5(たして20まで)
51~60 たしざんの6(たして24まで)
61~70 たしざんの7(たして28まで)
71~80 たしざんの8(たしざんのまとめ)
81~90 ひきざんの1(ひく1)
91~100 ひきざんの2(ひく2)
101~110 ひきざんの3(ひく3)
111~120 ひきざんの4(ひく3まで)
121~130 ひきざんの5(ひく5まで)
131~140 ひきざんの6(10までから)
141~150 ひきざんの7(11までから)
151~160 ひきざんの8(12までから)
161~170 ひきざんの9(14までから)
171~180 ひきざんの10(16までから)
181~190 ひきざんの11(20までから)
191~200 ひきざんの12(ひきざんのまとめ)

 教材の4割が足し算、6割が引き算で占められています。また教材が進むにつれて、扱う数字が少しずつ大きくなるような作りになっています。

公文算数Aの攻略のポイントは?

 公文算数Aの攻略のポイントは、+と-を識別する事です。

公文の算数の足し算・引き算は理解より暗記に近い

 公文算数2Aの記事でも触れましたが、公文の算数の足し算の学習は理解より暗記を軸に進められます。足し算の教材は算数3A71から始まりますから、累計で410枚もの足し算のプリントをここまでで解く事になります。ここまで来れば、一桁の足し算であれば、ほとんど反射的に答えられる状態まで来ているでしょう。

足し算と引き算の式はほとんど見た目が変わらない

 しかしそのまま引き算を解き始めると、確実に混乱が生まれます。+と-は非常に似た見た目をしている上に、数字の部分は足し算と全く同じ見た目をしているためです。「3+1=」と「3-1=」は、数式の意味を知らなければほとんど間違い探しのような違いしかありません。

 もちろんここまで学習を進めたお子さんであれば、引き算の意味を本当に理解できないという事は少ないかもしれません。しかしここまでで足し算の解き方が身体に染み付いています。切り替えには一定の時間が必要でしょう。

 混乱が強まれば、足し算の方にも影響が出ます。暗記した知識というのは、自信を失くすと途端に頭からこぼれおちていくものです。

感情的な混乱を減らす事が攻略のポイント

 ここで重要になってくるのが、お子さんの混乱を最小限に留める事です。

 混乱を完全に避ける事は難しいかもしれません。しかし混乱を大きくしないようにする事で、既に一度習得した足し算への影響を最小限に抑える事ができます。

 混乱を減らすポイントとしては、お子さんのつまづきに、親の方が必要以上に反応しない事でしょう。

 足し算の最後の方では合計値が最大28になる足し算を解いていますから、1桁の引き算につまづくお子さんを見て、必要以上に焦りを感じてしまう事もあるかもしれません。しかし「あれ?」と思う気持ちはお子さんも同じです。そこで必要以上にプレッシャーを感じてしまえば、暗記の要になる「記憶への信頼」を失ってしまうかもしれません。

 混乱の原因が「足し算と引き算の違い」である事は、間違いなく親の方が理解しています。親が心の準備をしておく事で、感情的な動揺を最小限に抑え、お子さんの自信を失わせない対応をする事ができるようになるでしょう。

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