公文へ入会せずにプリント教材を入手する方法を調べてみました

公文

 公文式はどの教科もプリントでの自習が中心になります。先生の役割が限定的なため、プリントさえ手に入れば、会費を払わずにくもんの学習ができるという考え方はありえます。今回は公文の国語を例に、公文のプリントだけを手に入れるという事について解説します。

公文のプリントはフリマアプリに出品されている事がある

 公文のプリントは公式には販売されておりません。回答も同じです。公文から直接プリントを手に入れる方法はありません。

 公文へ入会せずにプリントを手に入れるには、フリマアプリを利用する必要があります。メルカリやヤフオクで「くもん 国語 プリント」のように検索すると、いくつかプリントが販売されている事を確認できます。

 




 欲しい難易度の教材が手に入るかどうかは出品状態次第ですが、ここからプリントを入手する事自体は可能です。

未使用のプリントと解答をセットで入手する必要がある

 販売されているプリントの中には、未記入のものと採点済みのものがあります。

 採点済みのプリントは一見不要に見えるかもしれませんが、公文へ入会せずに学習を進めるのであれば必要な事が多いです。家庭だけで公文の学習を進めるためには、解答が必要だからです。小学生向けの算数であれば親が計算して答え合わせをする事もできますが、国語の採点は難しく、早い段階で解答が必要になってきます。

 解答を入手するためには、採点済みのプリントの他に、公文の先生へ配られる解答書を購入する方法もあります。こちらも「公文 解答」のようなキーワードでフリマアプリを検索すると、出品されている事が確認できます。

 


 未記入のプリントと解答をセットで手に入れる事によって、自宅での最低限の学習が可能になります。

プリントは繰り返し解くのが公文の基本

 また公文のプリントは繰り返し解く事を基本にしています。反復によって基礎を身に付けるのが公文のやり方だからです。理解度にもよりますが、各教材を3回繰り返すというのが一つの目安になります。

 同じ未記入のプリントを3つ手に入れられれば3回の繰り返しは可能です。ただ出品状況を見る限り、同じ教材を3つ手に入れるのは厳しい部分があるでしょう。未記入のプリントを一つさえ手に入れる事ができれば、コピーする事が可能です。ただし公文のプリントは5枚・10枚という単位でホッチキス止めをされている事が多いので、ホッチキスを取り除く必要はあります。

公文の国語は全教材で6200枚

 ではどの程度のプリントを手に入れればいいのでしょうか?

 下記に公文全体の進度表を載せます。

 公文の国語は算数・英語と比べて教科数が多く、31段階の教材があります。段階ごとに200枚のプリントがあるので、6200枚のプリントを入手する必要があります。ただしもちろん全てのプリントを入手する必要があるわけではなく、今の学年に応じた段階から学習を始めれば大丈夫です。

 また教材が進むにつれ、プリントの入手は難しくなります。プリントを販売するのは公文を辞めた人が多いため、単純に先に進むにつれ、その教材へ到達している人が少ないからです。F教材(小6相当)までのプリントは比較的入手しやすいですが、それ以降になると販売されている事自体がかなり珍しくなってきます。

 もう一つ気を付けなければならないのは改訂です。公文の教材には度々改訂が入ります。違う時期のプリントを入手してしまうと、問題と解答が合わなかったり、学習できない部分が出てきたりしてしまいます。特に採点済みのプリントは古い時期のものが出回りやすいですから、求めている時期のものと一致しているか確認しなければなりません。

一つの教材を揃えるには運が良ければ1000円程度

 価格は出品者によってバラツキがありますが、200枚で500円から3000円が相場のようでした。問題と解答を合わせれば、一つの段階について安ければ1000円程度でプリントを集められます。

公文へ入会せずに学習を進めるデメリット

 ここまでで公文に入会せず、プリントを集める時の概要をお伝えしました。しかしデメリットもあります。

公文から推奨されているやり方ではない

 まずは公文がこの方法を推奨しない事です。入会しなければ公文には売上が立ちませんし、解答が出回ればカンニングをする子が出てきてしまいます。フリマアプリでの販売はあくまで黙認されているだけで、公文にとって望ましい事態ではない事は覚えておきましょう。

 推奨されない事をしているわけですから、他の家に知られれば悪く思われる事も想定されます。正規に入会して塾代を払っている人はいい気がしないでしょうし、貧乏だと思われてマウントも取られやすくなります。

 また転売は世の中で嫌われています。世論がどのような形で動くかは分かりませんから、公文のプリントの転売が社会的に悪い事だと扱われる可能性もゼロではありません。コロナ禍が始まった直後のマスクのように、転売に対して規制が入り、入手ができなくなる事もあるでしょう。

コスパがあまり良くない

 公文以外の学習方法と比べ、コスパが悪い事もデメリットです。

 同じ中古品を狙うのであれば、ブックオフで100円の問題集を狙った方が安く済みます。フリマアプリで掘り出し物を狙わなくても、安価に学習を進めさせる事は十分可能ですし、くもん出版からの問題集も出ています。

 お子さんが勉強しないといけない教科は、公文で扱っている国語・算数・英語だけではありません。理科や社会も勉強しないといけませんし、プログラミングも登場しています。経済的に余裕がない場合、一つの科目にかける費用は抑えなければなりません。

 さらに言えば、図書館で本を借りてきてもらって、本好きになってもらえれば一定の読解力は付きます。入会するよりも費用がかからないとはいえ、割高の方法になる事は認識しておきましょう。

公文の学習の効果は間接的に発揮される

 公文の国語は基礎を重視しますが、受験と直結はしていません。本格的な受験対策でより高い効果を出すための前準備としての側面が強く、必ずしも公文がそのまま点数に直結するとは言い切れません。

 そのため目的としている試験がはっきりしているのであれば、トータルの費用を抑えるには、その試験専用の対策をした方がいいかもしれません。時間と予算にある程度の余裕がある時に、より上を目指すための下準備として公文を活用するべきです。

まとめ

 今回は公文のプリントを入手する方法についてお話ししました。公文へ入会せずにプリントだけで学習を進めようとする事には非合理的な部分が多く、また推奨される事でもありませんが、事情というのは人それぞれです。検討の一助として頂ければと思います。

QooQ